滋賀県にある琵琶湖(びわこ)博物館はその名前だけを見ると、「博物館か~…男の子はいいけど、女の子にはつまらないかもしれないからやめようかな…」なーんて思ってしまいませんか?私も実はそう思っていました。
恐竜など様々な標本には男の子の大ウケは間違いないでしょう。でも、琵琶湖博物館は男の子向けじゃないんです。なんと、ここには水族展示室と呼ばれる水の中で暮らす魚たちも展示しているんですよ♪
そして、その中でも要チェックなのがアザラシ!アザラシが博物館にいるなんてまず思いませんよね。今回はそんな琵琶湖博物館にいるアザラシにスポットライトを当てて紹介していきたいと思います。
琵琶湖博物館にどうしてアザラシが?実は〇〇だった!
引用先:琵琶湖博物館公式HP
琵琶湖博物館にアザラシが来たのは、2016年7月のリニューアルオープンの時でした。新しく仲間入りしたのは、ロシアにある古代湖・バイカル湖に住む『バイカルアザラシ』。さて、何頭展示されているのでしょうか。
琵琶湖博物館にはかわいすぎるアザラシが〇頭いる!
2016年7月には何頭のバイカルアザラシが展示されたのか気になりますよね。それがこちらです。
- 福岡「マリンワールド海の中道」より:バイ(オス)&マリ(メス)
- 千葉「鴨川シーワールド」より:トント(オス)
展示室のリニューアルで新しく3頭が仲間入りしたんですね♪…と思ったら、千葉から来たトントは2017年7月に皮膚炎の悪化や体重の減少、エサを食べなくなるなどの体力の低下で亡くなってしまったんです。
人間なら65歳~70歳という高齢だったこともあるので仕方のないことですが、その時、博物館のコメントで「人気者だったので悲しい。他の2頭は元気で、見に来ていただけたら」と話していました。
やはり気心の知れた仲間のいない場所は寂しかったりもしたのでしょうか。私なら寂しくて、また離れるのが怖いから他の2頭とも距離を置いてしまうかもなぁなんて思いました。
残念ながらトントの姿は見ることができませんが、バイくんとマリちゃんは皆さんが来るのを待っているので是非かわいすぎるお顔を見に行ってあげてくださいね♪
噂のバイカルアザラシが見られるのはココ!
バイカルアザラシを見ることができるのは、大きなトンネル水槽や巨大水槽などいくつかの展示を抜けた先に見える「6.古代湖の世界」です。子どもが夢中になるトンネル水槽や巨大水槽のおかげでここに着く頃には子供達のテンションもMAX!
アザラシを見てさらにテンションをあげてくれるのではないでしょうか。それに、おめめがキュートなバイカルアザラシに、子供だけでなくきっと大人もうっとりしちゃいますよ♪
他の水槽にいるお魚たちが泳ぐ姿にも癒されて、幸せな気分で家路につきたいものですね。
琵琶湖博物館には他にもこんな動物も!
引用先:琵琶湖博物館公式HP
実は、バイカル湖は3千万年前から存在する世界最古の湖でもあり、 ここでしか見られない”固有種”が多く生息することでも知られているんですよ。そして、琵琶湖博物館ではバイカルアザラシと同じバイカル湖に住む仲間たちの展示もしています。
その中には、バイカルチョウザメ、サケ科のバイカルオームリやヨコエビの一種のガマルス、 カジカの仲間のコッタスやケセルリという魚たちが 「古代湖の世界」コーナーで飼育されていますよ。
バイカルアザラシ達が住んでいる湖には、そこにしかいないたくさんの珍しい生物が住んでいるんですね!たくさんのアザラシ達がいっぱいごはんを食べられるのだから、バイカル湖がいかに生物が豊かに暮らしていける素晴らしい湖だと想像できますね。
琵琶湖とバイカル湖、意外なつながりとは?
琵琶湖が出来たのは400万年前でなんと世界で3番目に古い古代湖なんですが、固有種が61種もありその多さが知られています。 それにしても、世界3位ってすごくないですか?オリンピックでいえば銅メダル級ですよ。琵琶湖ってすごい湖だったんですね。
しかし、近年バイカル湖でも琵琶湖でも環境破壊による水質汚染が問題になっています。水質の悪化が原因で、貴重な固有種たちが住みずらい環境になってきているんですよね。
日本の琵琶湖にしか生息しない生物って貴重なので、私たち一人ひとりが意識してゴミを減らしたり持ち帰ったりすることが固有種たちの住む場所を汚さない第一歩なんだとこれを機に再確認しました。
琵琶湖博物館の古代の湖の成り立ちから現代の暮らしまで見せてくれる展示、そして生物を展示することで大人も子供も環境破壊や水質汚染について考える機会にもなって、琵琶湖博物館のすべてが見ごたえアリですよ!
そもそもバイカルアザラシってどこに生息して何を食べるの?
【琵琶湖博物館リニューアルオープンを前にバイカルアザラシのペアが入居します!】
2016年6月10日 滋賀県琵琶湖環境部 …#琵琶湖博物館#バイカルアザラシ#移住#vnrhttps://t.co/BIP34RHDy7 pic.twitter.com/qvjU8fmBcp— VNR@動画プレスリリース (@VNRch) June 10, 2016
普通、アザラシって海に住んでてお魚を食べ、岩場でゴロゴロ昼寝…って イメージが浮かびませんか?しかし、バイカルアザラシは水中でもかなりの潜水能力で何十分も潜っていられるほどなんですよ。
世界で唯一淡水の湖に住んでいて、体長は100~140cm、体重は60~90kgで、アザラシの中では比較的小柄な種類です。ロシアのバイカル湖や周辺の河川におよそ6~9万頭暮らしているといわれ、主に魚やエビ、カニなどの甲殻類を主食にしています。
バイカル湖は淡水湖なので、そこに遥か昔から生息しているバイカルアザラシは海水じゃなくてもヘッチャラなんです!バイカルアザラシの特徴は、まるでぬいぐるみのようなウルウルとした大きな目がとってもカワイイ!
こんな大きなお目目で見つめられたら、キュンキュン来ちゃいますよね♪
バイカルアザラシ、大きな目の秘密
バイカル湖は琵琶湖の46倍もの広さを誇るアジア最大の湖で、水がキレイで透明度も深さも世界一なんですよ。
バイカルアザラシは、その広くて深いバイカル湖を縦横無尽に泳ぎ回って魚を採って暮らしています。あのかわいらしいつぶらなおめめ、実は深い水底でもしっかり獲物を見るために大きくなったんですよ。
確かに、あれだけ大きい目だと本来死角になる場所もしっかり見えるようになりますし、めちゃくちゃいいですね。環境に合わせてうまく形を変える、動物たちの生きる力って凄いです。
潜るのも得意だよ!
そして、その世界一深いバイカル湖で暮らしているバイカルアザラシは潜るのも得意です。なんと、20分くらいは潜水していられるんだとか。
ただ、バイカル湖には大きな島はなく小さな岩場が少しだけあるのみ。とてもじゃないけど6~9万ものアザラシが休める程ではありません。
それなら湖岸で休めばいいのにと思うのですが、陸地に上がるとヒグマなどに狙われるので、氷が解けている夏の間はほとんど岸に上がらず過ごすんですよ。アザラシの世界もなんだか大変そうですね。
休憩や睡眠も、潜りながら、浮かびながら…といった感じでしょうか?泳ぎが本当に得意なんでしょうね。
バイカルアザラシの冬の過ごし方
長く厳しいロシアの冬、バイカルアザラシはどんな風に過ごしているのでしょうか?
冬になると、当然バイカル湖全体が氷に閉ざされてしまいます。そうなると、バイカルアザラシたちは湖の氷の上で過ごすようになるんですよね。
バイカルアザラシ達は湖の北部に移動して暮らしますが、秋~冬~春の移動距離がおよそ400~1,600km!日本一周するくらいの距離だなんて驚きです。カワイイ顔をしているのに、結構頑張り屋さんなんですね。
琵琶湖水族館の場所や営業時間は?
そろそろ琵琶湖博物館のバイカルアザラシに会える場所をチェックしたくなった頃でしょうか。それでは、琵琶湖博物館の場所や営業時間を確認して行く準備をしましょう♪
- 住所:〒525-0001 滋賀県草津市下物町1091
- TEL: 077-568-4811
- FAX: 077-568-4850
- 開館時間:9:30 ~17:00(最終入館 16:30)
- 休館日:毎週月曜日(休日の場合は開館)、その他臨時休館あり
基本的には週の初めとなる月曜日がお休みですが臨時休業もあるので、行く日程が決まった際には一度公式HPのカレンダーを見てから行くと安心ですよ。また、室内なので雨の日も子どもを連れて楽しめるのもポイントが高いですよね。
琵琶湖博物館の周りには海が広がっているだけでなくとても自然豊か。施設内にあるレストランはガラス張りで、外の風景を楽しみながら食事をとることもできるのでお勧めですよ。
しっかりと下調べをしておけば着いてから一回一回アレどこだっけ?と調べる必要がなくなります♪ママやパパも琵琶湖博物館をめいっぱい楽しんでくださいね。
まとめ
- 琵琶湖博物館には2頭のバイカルアザラシがいる!
- 琵琶湖博物館には他にもたくさんの海の仲間たちを見ることができる!
琵琶湖博物館は博物館ならではの標本などを見るだけかと思いきや、なんとアザラシが見られるとは思いませんでした。水族館でもアザラシを見られる場所は限られているので、滋賀県に旅行に行く際にはそのかわいらしい姿を見に立ち寄りたいなと思います。