北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町にある「おんねゆ温泉」の道の駅に隣接している山の水族館。ここは小さいながらも日本一と言われる、淡水魚の水族館です!そう、日本一のイトウを見られるのもここなんです♪
「あ〜!イトウの所か!」ってピーンと来た人もいるんじゃないでしょうか?釣り人じゃなくても巨大イトウにはびっくりされること間違いないです・・・ふふふ。でも目玉はイトウだけじゃないんです。ここでは北海道の大自然で育った淡水魚たちを面白い展示方法で見ることが出来るんです。
しかも2012年にリニューアルされ、別名「北の大地の水族館」としてパワーアップして生まれ変わりました!
知っていた人も、知らなかった人もこれを見たら新たな発見が出来るはず★知らないと損をする、北の大地の水族館の見所ポイントをご紹介します。皆さんメモはいいですか〜!
中村元氏がボランティアでプロデュース!
・・・誰?という声が聞こえてきそうですが、それもそのはず。芸能人の方ではないので知っている方も少ないと思いますが、この方は水族館業界では超有名人!あの新江ノ島水族館、池袋サンシャイン水族館のリニューアルをした方でもあります。
そんな有名な方がプロデュースしたのだからすごいに決まってますよね★
え?何がすごいかって?それは私、サッキーがこれから説明します。
超低予算で大ピンチからのリニューアル!
ここ北の大地の水族館は今となっては知る人ぞ知る、道東を代表する水族館になっていますが、少し前までは来館者の減少と老朽化で苦しんでいました。元々、山奥にあり、雪が降ってしまえば大雪で大変!こんな所までわざわざ行かないよ!なんて場所に建っていたのもあるんでしょうね。
そこで立ち上がったのが中村元氏でした。この方がボランティアでプロデュースすることになったのです!
このご時世でボランティアですよ、ボランティア!しかも水族館業界では超有名人のこの方が。あり得ないですよね、普通は。
でも中村氏の水族館愛、とでも言いましょうか、常識に囚われない「施設ではなく展示にお金をかける再生プラン」という考えや、山奥であるからこそ出来る、大量に湧き出るきれいな地下水を利用することで、北海道の川の自然をダイナミックに再現する生態展示に成功。滝つぼ水槽や四季の水槽など、普段見ることの出来ない川の生態系を、水族館で見られるようになったんです。
それが功を奏し、人々から愛されるようになり、北の大地の水族館は生まれ変わったんです!リニューアルして半年以内に、前年比数倍の入館者を集めたっていうからまたすごいですよね。
主婦にとって嬉しいのは、何と言っても小学生以下、無料!!!これは嬉しいですね♪子どもが小さいうちに学べて、タダ。大人も670円とそこまで高くないのも高ポイントです★
TEL:0157-45-2223
営業時間(夏季)8:30~17:00
(冬季)9:00~16:30休館日(夏季)4月8日~4月14日
(冬季)12月26日~1月1日
入場料:一般670円、中学生440円、小学生300円、以下無料。
日本一、世界初の淡水水族館としては最大級『水塊』
中村氏によってリニューアルされたこの北の大地の水族館が魅せてくれるのは水塊。プロデューサー中村氏がこだわるのは、水の存在感・水中感・水中にいるような感覚などと解説されています。それは水の魅せ方や、水槽の工夫、展示のアイディアに活かされ、彼しか出来ない様々なテクニックで表現されています。
日本初の滝つぼ水槽で魚のリアルを感じて
水族館といえば、綺麗なお魚さんたちが優雅〜に泳いで、「あぁ癒される〜」という感じをイメージしますよね。
ここでは正反対の姿、そうお魚たちのリアルライフを感じることが出来ます。
一番初めのリアルライフとなるのが滝つぼ水槽。何かと言うと、上から水を落として、水槽の中に滝を作り、滝つぼを再現しているんです。そしてその滝を作ることによって、まるで自然界のような厳しい激流を生み出すことができ、それに翻弄させながら精一杯泳ぐ魚たちの姿を目の前で観ることが出来ます。
しかも見上げることが出来ます。滝の中を普段見ることも出来ないのに、まさか下から見上げられる日が来るなんて・・・中村氏、ナイスアイディアですね!
これはもちろん日本初!ドワーっ!と絶えず激しい滝に打たれた水面には気泡が渦巻いていて、その様子はド迫力で凄まじいです!水槽は青く光っていて、その演出も緊張感が増して生命の力強さをより感じます。この水槽は見なきゃ損です!
滝にお魚が集まって必死に泳いでいるのは、敵から身を守るためだそうです。命あるものは皆、毎日何かと戦っているんですね・・・お魚さんから日々を生きるパワーをもらえるような気がします。
浅井戸方式で魚たちに四季を感じさせる
そして水族館が使う水にも秘密があります。通常、水族館は一定に保った水温の中で魚を管理しているんですけど、北の大地の水族館では浅井戸という技法を用いてるんです。浅井戸技法とは、地層から地下水をくみ上げて利用するもので、通常なら温度が一定なのに対して、冬は3~4℃、春先は7~8℃、夏場は15~16℃ほどに水槽内の水温が変化します。
こうすることによって、魚たちが水槽の中にいながらも水温の変化から季節を感じ取り、秋には産卵行動に入るんです。いや、すごい。こうやって自然界に近い魚の展示に近づけていったんですね〜。水族館にいながら季節を感じられるなんて、他の魚たちからしたらクレームもんですよ、ずるいぞ!って(笑)
自然を模した展示というコンセプト
室内にいて、感じにくいものって気候だったり季節感ですよね。通常なら水族館も室内にあるので同じ。園内にいるとお天気が良くても太陽の光をあんまり感じることは出来ない分、天気が悪いと悪いで屋内だから心配いりません。でも北の大地の水族館には季節を感じられる水槽があるんです。
「四季の水槽」で魚たちの季節によって変わる姿をお見逃しなく★
この水槽は名前の通り、数種類の魚を季節ごとに変えて展示していて季節を感じられるように工夫されています。どう言うことかと言うと、魚たちは季節によって体の色が変化すると言う面白い性質を持っているのですが、それを目で見て楽しめるようになっているんです。言うならば、1年の中で魚たちが最も美しい色合いになる時を狙って展示されているんです。
例えば、4月下旬~5月上旬の時期は産卵に入るウグイが展示されるそうで、通常、ウグイは淡泊なグレーをしているのですが、春の産卵期には体の色を変えて、オレンジ色の線を体に浮かべるんだそうです。不思議ですよね、体の色が変わるって。
また、夏に展示するのはヤマメで、初夏~夏のヤマメは、淡いブルーの魚体にピンク色が差すんだそう。パーマークと呼ばれる黒い班も出るみたいで、想像しただけでも美しい。私たちが全然知らなかった事まで知れちゃうって、水族館に来るのが断然楽しくなりますよね。
遡上水槽、別名ジャンプ水槽で子どもたちは大喜び
ここまではどちらかと言うと、大人や少し大きくなった子どもが「なるほど〜!」と魚たちの生態を見ることが出来て感動すると思うのですが、小さな子どもはまだ「お魚さんだね」と言うだけで少し難しいかもしれません。でもまだテイストの違う水槽があるんです。
遡上水槽は水槽の魚たちが上流に向かって渓流ジャンプする姿を楽しめる、別名ジャンプ水槽!
どんなものかと言うと、約20分毎に水位が低く変化して、川のわずかな変化を水槽内の魚たちが敏感に感じ取り、上流へ移動するという面白い水槽なんです。
魚たちが川の変化に敏感なのは、水位が下がると浮き袋でそれを感じ、生命の危機を感じて水が流れてくる方向、つまり水の多い場所に移ろうとする習性があるからみたいです。水がなかったら生きることが出来ないし、常に生息しやすい場所や産卵場所を探しているからですね。そしてその習性を利用したのが、ジャンプ水槽なんです。
水位が低くなり、周囲の水が無くなると、魚たちは一斉にジャンプ!生命って本当にすごい。そのジャンプが子どもたちには面白いみたいで、ウケている様子♪動きがあった方が面白いですもんね。
水槽の前に来たら、水位を要チェックですよ!20分サイクルで満水状態から低水位状態までが繰り返されているので、もし満水状態だったらしばらく待っていて下さいね♪「なんだジャンプしないじゃないか!」なんて諦めちゃダメですよ。
ちなみにここにはヤマメやオショロコマ、アメマス等の川魚が泳いでいます♪
魔法の温泉水がここにある★
こんな寒〜い所にあって、川の生態系を使った展示をしているんだから川魚しかいないんでしょ?と思ったあなた。それは大きな間違いです。ここ、北の大地の水族館(山の水族館)にも熱帯淡水魚がいるんです。
「北海道の寒い地域で、寒さに弱い熱帯淡水魚がどうやって生きられるの?」はい。私も最初はそう思いました。
何故それができるのかと言うと、魔法の温泉水を使っているから。この魔法の温泉水とは、この土地ならではの利点を生かした技法で、「温泉」と「冷泉」をほどよくミックスした温泉水のこと。「魚たちがきれいに早く成長するなんて、魔法のような効果がある温泉だ!」と中村氏が驚き、この地の温泉水を「魔法の温泉水」と命名されたそうです。目の付け所もさすがです。
この魔法の温泉水を使っているからこそ成せるんですね。そして中村氏が言っていた、「魚たちがきれいに早く成長する」は本当で、熱帯淡水魚の巨大さにも注目。ピラルクなんて2歳なのに2メートル近く成長しているんです。そんな大きな魚見たことない!そして大きさだけでなく、魔法の温泉水で育てられた魚たちは、傷や変形のない美しい姿をしているんです。素晴らしいですね。ここではアロワナやピラニア、ピラルクー、レッドテールキャットなどが見ることが出来ます。
そして注目したいのはお魚さんがこんなに美しく育った温根湯のお湯があるおんねゆ温泉。女として黙って見過ごすわけには行きませんね。水族館のお隣にあるので絶対に寄るべきです♪熱帯魚類たちで証明されたなんて、これも日本、いや世界初じゃないでしょうか(笑)
まとめ
- 水族館界の超大物、中村元氏がプロデュースでリニューアル
- 滝つぼ水槽で感じる魚たちのリアル
- 浅井戸方式で魚たちが季節を感じる
- ジャンプ水槽で子どもたちも楽しめる
- 魔法の温泉水で熱帯淡水魚も見ることが出来る
北の大地の水族館は自然に近い環境だからこそ魚本来の行動が見られます。それって普段はなかなか見られないんですよね。川魚だから身近に感じますが、本当に大自然の中での姿はこういう形でしかお目にかかれないと思うんです。
中村元氏だからこそ実現出来たんでしょうね♪でも何故、彼がボランティアで引き受けたのかは秘密らしいです。(笑)
中村氏の提案で「北の大地の水族館」と言う新しい名前が付きましたが、ずっと親しまれた「山の水族館」の名を残してほしいと地元の人たちが懇願し、今も「山の水族館」という名前も残っているそうです。地元の方からも愛されているんですね♪
ちなみに1月10日はイトウの日で、イトウさんは通常670円の所、110円で入場出来るみたいですよ(笑) イトーークなどのその日限定イベントもあるみたいで、その日が狙い目だと思います。
こちらの記事でも紹介しています♪
北海道の大自然の中で、魚たちのリアルライフを感じて来て下さいね★
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